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やせっぽちソプラノのキッチン

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雨の朝と鶏の巌石鍋    10・25・2010


明け方、ちょろちょろという水の流れる音で目が覚めました。今朝も雨です。ご近所のやしの木が雨に煙って、紗がかかっています。サンディエゴでこんなしとしと雨は珍しいことです。薄暗い雨の朝の風景を見て、ドビッシーの歌曲を思い出しました。

Il pleure dans mon coer comme il pleut sur la ville.(巷に雨が降るように私の心に涙が落ちる。)
日本語では「巷に雨が降るように」という題で知られている歌曲集「Ariettes Oubliées-忘れられた小歌曲」の中の1曲です。ピアノ伴奏が一貫して16分音符で雨を表し、その上を美しい歌のメロディーが流れます。コンサートで歌ったことのある曲ですが、ドビッシーは難しい。フランスに暮らしたこともない私が、あの雰囲気をどこまで表現できたかは疑問です。(青字をクリックすると、バーバラ・ヘンドリックスが歌っているYouTubeにいきます。)

さて、お天気がはっきりしない今日この頃、身も心も暖かになるお鍋にしました。実はこのお鍋、金曜日の夕食に予定していたのですが、やっと料理することが出来ました。このお鍋は「山さき」と言う料理屋さんの看板料理で、本来は鶉の肉を骨ごと挽いて、旨みを出すもののようです。木綿豆腐をひき肉と一緒に和えて、見た目が巌石のように見えることから、このような名前をつけたのだそうです。

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鶉の肉は手に入りませんので、鶏肉を使い、骨の代わりにたけのこのみじん切りを加えました。あれば、たけのこでなく、慈姑の方が良いと思います。ひき肉団子に少しコリコリした感触のものを加えると、美味しくなります。

濃いかつおの出し汁に、塩と醤油で味をつけます。ひき肉とたけのこのみじん切りを塩、醤油で薄味をつけ、粘りが出るまでかき混ぜ、水切りした豆腐と一緒にざっくり混ぜ、下ゆでします。

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このお鍋にあうのは、白菜、きのこ類、そして、クレソンや芹です。さっぱりとして、上品なお鍋です。最後はご飯を入れてお雑炊が定番ですが、お鍋だけでお腹が一杯になってしまいました。

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by Mchappykun | 2010-10-26 01:27 | レシピ