第四日目 9月18日
朝7時過ぎに起きると、青空は見えないものの雨は降っていません。娘がホテルの女主人に聞いたところによれば、天気は午後一杯はもつとの話。まずは朝のコーヒーを飲みにカフェに赴きました。フランスのカフェオレはどこでも本当に美味しい。ガヴァニーではどこも3ユーロでした。
朝7時頃、部屋の窓から。
村に2軒ある食料品店のやや大きい方へお昼の買出しに行きました。バゲット、ハム、チーズ、スモークドサーモン、コーニション、トマト、ぶどう、水を買い込んで、いよいよハイキングです。
インフォメーションセンターで英語のハイキングトレイルのパンフレットも買い、準備万端です。この日のトレイルは前回も訪れたThe Cirque de Gavarnieです。行きは比較的簡単なBellevue Plateau経由で登り、帰りはもっと簡単なメイントレイルを下るというのが娘の立てた計画です。
村の教会の裏から登り始めました。
日本の信州にも咲いているマツムシソウ。
夏の名残の花がところどころに咲いています。
ナナカマドの実が赤くなり始めています。
羊の群れが下りてきました。
しんがりを勤めるのは二匹のボーダーコリー。右へ左へ走りながら上手に羊たちを誘導していく様は実に見事です。テレビでしか見たことのなかったボーダーコリーの活躍を間近に見られて嬉しかったです。
2時間も登ると、ピレネーらしい荒削りの山々に囲まれた広い平原に出ました。
今年は雨が少なかったからか、それとも例年9月はそうなのか、有名なGrande Cascade と呼ばれる滝は白い筋は見えるものの乾いています。
この絶景の地に、夫のために小さなケルンを積み上げました。
牛や羊が放牧されているこの平原では、きっと数日もしないうちに彼らによってこの小さなケルンは踏み散らされてしまうことでしょう。そして、10月になれば雪が降り積もり、長く厳しい森閑とした冬に閉ざされるでしょう。
でも、また必ず春が来て草が萌え、羊たちが戻り、生き生きとした夏が巡ってきます。自然を愛した夫が、何故ピレネーを選んだのかが分かるような気がしました。
ピレネーを訪れるという夫との約束を果たした安堵感で、夕食は村の一番良いレストランLes Cascadesで乾杯。
私はスモークしたサーモンと鱒のサラダと海老のグリル。このサラダがとても美味しく、ドレッシングは赤ワインヴィネガーとオリーブオイル、塩胡椒だけなのに材料の質とバランスがとてもよく、フランスのレストランのレベルの高さを思い知らされました。
海老は全部で12匹あったのですが、写真を撮り忘れたのに気づいたときは後3匹。ガーリックのグリルもほくほくして美味しかったです。
ウエイトレスさんがイギリス人だったこともあり、メニューを全て詳しく英語で説明してくれたのは大助かりでした。
レストランを出ると、予報通り雨が降っていました。9月半ばとはいえ山の夜の雨は冷たく、携帯を懐中電灯代わりにしてホテルへの道を急いだのでした。
-続く-
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