サンディエゴでは相変わらず暑い日が続いています。朝晩は凌ぎやすいものの、日中はギラギラと真夏の太陽が照りつけています。
気温は真夏並みでも季節は秋。美味しい秋茄子を柔らかに煮た料理を食卓にのせました。茄子は焼いて良し、蒸して良し、煮て良し、和風にも洋風にも中華にも何でもござれの万能野菜です。
茄子の色煮は時間をかけてゆっくり灰汁抜きをし、色よく煮上げる所からその名がついたものと思われます。が、そんなに時間をかけていられないので、適当な所で煮始めましたが、味の沁み込んだ柔らかな茄子も美味しいものです。
茄子は縦半分に切り、皮目に十字に切り込みを入れて薄い塩水に漬け、出来たら30分ほど落とし蓋をして灰汁を抜きます。多くの方々が、私の茄子の十字の切り込みが丁寧だと仰って下さいましたが、リズミカルにトントンと切り込むので、時間はかかりません。
どれくらいの速さかメトロノームで計ってみたら、大体、1分間に190ー200です。ある程度の速さで包丁を動かした方が細かく切れるのです。
さて、その茄子を落とし蓋をして、水から少し柔らかになるまで煮て、水の中に晒して更に灰汁を抜きます。(時間があれば1時間くらい。私は多分15分くらいでした。)
鰹だし汁(2カップ)、みりん(1/3カップ)、醤油(1/5ー1/4カップ)を混ぜた中にペーパータオルで包んで丁寧に水気を取った茄子を入れて落とし蓋をして気長に煮ます。
最後にエノキと一旦下茹でしたオクラを入れて、お皿に盛りつけます。茄子は相当崩れやすくなっているので、取り扱いにはくれぐれもご注意ください。これは志の島忠さんの「日本料理総菜事典」のレシピを参考にしました。
沢山作って、冷蔵庫で冷やして次の日も美味しく食べられます。翌日、お昼にこの冷たいお茄子を食べていて、母もこの料理を作っていたことを思い出しました。
私のは薄味ですが、母のはもう少し甘辛く、ご飯のおかずにも合う味付けでした。煮汁が鼈甲色になった母の味も懐かしく、今度はその味も再現してみようと思っています。
この日の他の料理は胡瓜と烏賊と生姜の炒め物。
そして、松茸のお吸い物。茹でた海老と冷蔵庫に長く眠っていても大丈夫だった銀杏も入れました。
秋に相応しい爽やかな気温が待ち遠しい今日この頃です。
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